こんにちは!ブダペスト在住Webデザイナーのみほこです。
昨晩は、彼と彼の友人・兄妹と、ヴェルディのレクイエムのコンサートに行ってきました。
場所はいつも通りのMüpa(ブダペスト芸術宮殿)。
水曜にRecirquel(レシルク)の公演をこちらに見に行き、金曜は博物館に。今週はカルチャーウィークです。
ヴェルディといえばオペラですが、レクイエムも作曲していたんだ・・・と。亡くなった敬愛するアレッサンドロ・マンゾーニという作家に捧げるために作曲したそうです。すごい情熱ですね。
オーケストラはセント・イシュトヴァーン・フィルハーモニー管弦楽団、合唱団はセント・イシュトヴァーン・キラーリ・オラトリオ合唱団とその音楽学校の生徒たちでした。今回は全てハンガリーのカンパニー。
あ、合唱団にはアジア系の学生が何人かいましたよ。ハンガリーは音楽留学でも訪れる外国人が多いですね。
この、コンサートホールがすごいんですよね・・・最高の音響のために、建築の髄を凝らして作られている。機能的なものの美しさに芸術的センスを掛け合わせたものですよね。本当に素晴らしいです。
パイプオルガンがコンサートホールホールにあるのは珍しいのかな、と思っていたのですが、日本でも大きなコンサートホールには設置されているのですね。今回もレクイエムだったのですが、演奏では使われていませんでした。オペラ風だからでしょうか。普段はどんな曲の時に演奏されるんでしょう。
演奏が始まる前の適度な緊張感はとても良いですね。特別な気分にさせてくれます。
これはカジュアルなライブなどの時にはないもの。
実際の演奏が始まったら、あ、知っている曲だ、と思いました。特に第二章の「Ⅱ. セクエンツィア 続唱:ディエス・イレ 怒りの日」は、良く聴いたことがあるものでした。映画や、ゲームのバトルシーンなんかにも使用されているそう。レクイエムなのに。そう、タイトルからも予想されると思いますが、かなり激しい曲です。
(皆さんも聴いたことあるでしょう!)
コンサートはなんと約2時間・・長かったですが、素晴らしかったです。
途中で色々と考え事をしていたのですが、まず思ったのが、このレクイエムはもちろん、キリスト教・カトリックをベースにして作られているわけなんですけれども、ヨーロッパの人々はベースにこの考え方があるのだなということ。
少し前に彼と60年代の映画「奇跡の丘」という、マタイによる福音書を基にイエス・キリストの生涯を描いた伝記映画を見たのですが、その時に私は彼にこういう質問をしたのです。「あなたはキリストを信じている?」と。
この質問に対して、彼は、「(実は)信じてはいないが、キリスト教は自分たちヨーロッパ人の(文化とか生き方などの)ベースとなっているものだから、尊重している」と答えてくれました。
日本は多くの人が神道・仏教を信仰しています。個人的には神道は信じるというよりも日本人の生き方のベースになっているもの、と考えていますが。
なので当たり前ですがヨーロッパの人たちとは生き方のベースとなるものが大きく違うのですよね。
この違いはすごいなあと思いました。
私と彼とはなんでもなく一緒に過ごしていますが、これはすごいことなのでは、と思いましたね。同じことを経験しても、受け取り方や考え方は、この宗教観によって違うということがありえるだろう、と。
ありがたいことに彼はかなり柔軟なタイプなので、私たちの違いを話すことにとてもオープンでいてくれます。
この視点でも色々と違いを観察し話をしてみるのは面白いだろうなと感じました。
さて、話がちょっと逸れましたが・・
クラシックのコンサートをちゃんと見たのは、おそらく人生で2回目です。2回程度だとちゃんと消化しきれない感じがありますね。もっと経験を積みたいなあと考えています。
同じ曲でも指揮者が違うと変わると言いますよね。そういった違いも楽しめるようになりたいなあ。
40代、やっと大人本番という感じですが、40代をヨーロッパで迎えられ、過ごすことができていて、良かったなと思っています。
大人としての自分を育てていくのにとてもいい環境に居させてもらっているかも。感謝ですね。
それでは、また!