"感情設計"に違和感がある理由と、私が大切にしたいWebの在り方

“感情設計”に違和感がある理由と、私が大切にしたいWebの在り方

こんにちは!ブダペスト在住Webデザイナーのみほこです。

最近、「感情を動かすデザイン」「感情設計」といった言葉をよく耳にします。

もちろんそれ自体は間違っているとは思いません。人の心を動かすデザインは大事ですし、そのデザインは記憶に残る印象をつくる力があります。
でも、私はどうしてもそこに少しだけ違和感を覚えてしまうんです。

人は感情で動くもの、というのは確かに一理あるかなとは思います。 ただ、私自身の経験や観察から感じているのは、感情をメインに動いた先には何も残らない、ということ。

”感情を設計しよう”とすることが、時に表層的な操作になってしまうこと。 そこに、私は慎重でありたいと思っています。

ご縁やつながりは、浅い共感では生まれない

「共感しました」という反応はとてもありがたいけれど、 私はそれ以上に、「共鳴しました」と言われるような仕事を目指したいと思っています。

共鳴は、もっと深く、静かで、内側から生まれるもの。 それは一度の訪問や、目を引くデザインだけでは起こらない。 相手のことを深く考え、その人の言葉にならない思いや世界観に触れたとき、 はじめて響くものがあるのだと思います。

私がWebサイト制作で大切にしていること

私がWebサイトをつくるとき、最も大切にしているのは「伝える」ではなく「響かせる」こと。

・美しさに頼らない ・言葉に頼りすぎない ・感情を煽らない

その代わりに、

・整った構造 ・過不足のない導線 ・その人らしさがにじむような要素

を、ひとつずつ積み重ねていきます。

それは、派手な演出はないかもしれないけれど、 長くじっくりと、その人の事業や想いに寄り添っていける、 そんなサイトにつながると信じています。

ご縁は、設計できるものではありません。 ましてや、感情を揺さぶることでつくるものでもない。

私はこれからも、 静かに共鳴が起こるようなWebサイトをつくっていきたいと思っています。

その先で、必要な誰かと、自然につながっていけたら。

そんな在り方を、大切にしていきたいです。

それでは、また!

この記事を書いた人

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Mihoko Takata

Design studio M. オーナー | Webディレクター兼デザイナー | Webデザイナー18年目 | 日本ノーコードウェブ制作推進委員会理事