「自分たちらしさ」だけでは届かない 。ブランドを育てるビジネスの視点

こんにちは!ブダペスト在住Webデザイナーのみほこです。

突然ですが、あなたのビジネスは、「やりたいこと」だけで突き進んではいませんか?
実は、それだけではブランドとしてちゃんと売れていくことはできないのです。

私の周りにはご自身でビジネスをされている方も結構いて、
「自分たちはこういう想いでやってるんです」「この世界観を大事にしていて……」
と、情熱をたっぷりに語ってくださるのですが、

たまに、「あれ、でもそれ、お客さんにとってどうなのかな。」と思ってしまうことがあるんです。

その“やりたいこと”が強すぎると、視点がどんどん「自分たち」に寄っていってしまいがち。

たとえば、サービスの説明が、
「私たちは◯◯ができます」「私たちはこんな価値観でやっています」
という主語ばかりになっている場合は要注意ですね。

それを見たお客様がどう思うか?
「で、私にとって何がいいの?」「そのサービスを買って私はどう変われるの?」
ここが伝わっていないと、どれだけ素敵な想いがあっても、心に響かない。
ビジネスとして、ブランドとして、広がっていかないのです。

お客さんは、あなたのことに興味があるわけではなくて、
あなたのサービスを受けた後の自分に興味があるんです。

「自分たちらしさ」と「必要とされる現実」

ブランディングではよく「自分たちらしさ」をしっかり表現することが大切だと言われます。
自分たちはどういう存在でありたいか、どう見られたいか。これは、ビジョンや価値観に関わる、大切な軸。

一方で、もう一つ見ておくべきなのが「必要とされる現実」
これは、事業フェーズや市場、顧客ニーズなどを踏まえた、最適な在り方。

この「自分たちらしさ」「必要とされる現実」の2軸を、今のフェーズに合わせてバランス良く調整することが、
ブランドとしてビジネスとして、うまくいくためのカギになります。

自分の得意で、誰かの役に立つことがビジネス

ビジネスとは、「自分の好きなことをする」だけでは成り立ちません。「自分の得意分野で、人の役に立つ」こと。

この視点が欠けてしまうと、それはただの自己表現になってしまう。

「私たちはこういう想いでやっています」という主語を、「あなたはこうなれます」「こういう未来を届けたいです」という表現に変えていく。
それだけで、お客様との距離がぐっと近づきます。

自分語りから、お客様の変化へ

サービスを伝えるとき、「機能や特徴」ばかり語ってしまってませんか?

・天然素材で作った石けんです
・オリジナルデザインのアクセサリーです
・想いを込めたセラピーです

もちろん、これらも大事です。でも、それだけでは足りない。

大切なのは、その先にどんな変化が待っているのかを語ること。

・天然素材の石けんで、肌トラブルから解放されるかもしれない
・アクセサリーが、日常の中で自分らしさを引き出してくれる
・セラピーで、自分に優しくなれる感覚を取り戻す

商品やサービスの先にある「変化」を伝えることが、お客様にとっての“価値”になるんです。

ブランドは、誰かの未来とつながってこそ

「やりたいこと」があるのは素晴らしいこと。

でも、ビジネスとして、ブランドとして成長していくには、お客様にどんな未来を届けたいのかを真剣に考える必要があります。

あなたの「自分らしさ」を大切にしながら、お客様にとっての「必要とされる現実」も見つめていく。
この2つの軸を意識することで、ブランドの伝え方はぐっと変わっていきますよ。

それでは、また!

この記事を書いた人

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Mihoko Takata

Design studio M. オーナー | Webディレクター兼デザイナー | Webデザイナー18年目 | 日本ノーコードウェブ制作推進委員会理事