Special interview
nae. ATELIER 横畑早苗さん インタビュー 後半
恵比寿のウェディングドレスのアトリエ、アトリエナエの横畑早苗さんをお招きして、対談形式でインタビューいたしました。
ウェブサイトのリニューアルを進める中で、どんなことを感じて、どんな変化があったかなどのお話を、雑談も交えながら楽しく伺いました。
こちらのインタビューはPodcastでも聴いていただけます!
今までにない、しっくり感
Design studio M. オーナー/デザイナー 髙田美保子(以下、美保子):
じゃあ、プロジェクトの進行についてお話を伺ったところなんですけれども、お次はデザインについて。
デザイン戦略面で、ウェブサイトリニューアルをさせていただいた後にどういう変化があったかをお聞きしたいんですけれども、まず単純に、完成したウェブサイトを最初に見た時の印象をお聞きできればなと思うんですが、どうでしたでしょうか。
デザイン戦略面で、ウェブサイトリニューアルをさせていただいた後にどういう変化があったかをお聞きしたいんですけれども、まず単純に、完成したウェブサイトを最初に見た時の印象をお聞きできればなと思うんですが、どうでしたでしょうか。
nae ATELIER オーナー/デザイナー 横畑早苗さん(以下、早苗さん):
まず、「うわ、素敵」っていう。
そこに至るまでに、私のブランドの世界観を一回お伝えしただけだと思うんですけど、別に和にしたいわけでもなく、すごく日本を打ち出したいわけでもないけれど、どこかそこはかとなく、自分のデザインの中に日本的な美っていうのがある。
それをもうもはや意識しながらデザインしている部分はあるんですけど。
それをもうもはや意識しながらデザインしている部分はあるんですけど。
それをきちんと、余白とか左右非対称とか、揺らぎみたいなところに、デザインとして落とし込んでくださったっていう。
それが見ていて、一瞬で感じられるっていうのが、とにかく「あ、そうそう、これこれ」っていう、言葉になりきらないけど「そうそう、これこれ」っていう感覚で。
でもそれに対して、「見たことなかったな」「あ、そうか、私こういうのが好きなのか」っていう驚きもありました。
まず自分が見て、それで会社でも開けて、スタッフにも見せたんですけど、みんなもうとにかく「うわ、素敵」っていう反応で。
うちのドレスのことをよくわかってくれてる感じというか、そのしっくり感っていうんですか。
今までにはない、しっくり感でしたね。
美保子:
ありがとうございます。
そうですね、コンセプトブックを作られてたんですよね。ちょうどウェブサイトをリニューアルする前に、お客様にもっとnae.ATELIERの世界観を感じてほしい、知ってほしいということで、かなり内容の濃いコンセプトブックをお作りになっていて。
それを完成した後にすぐ見せていただいたんですけれども、もうそれのおかげっていうのもありますね。
考え方とか、どういうふうにドレスのデザインをしているかっていうのが、すべてそこに凝縮されていたので、その世界観を把握するのはそんなに難しいことじゃなかったというか。
もちろん、感性とかフィーリングみたいな部分があってっていうこともあるかなと思うんですけれども、そのおかげでしたね。
ものすごくタイミングが良かったと思います。
そういった意味で、ちょうどそのウェブサイトに載せたいものっていうのもそこに詰まっていたので、そのままそれをウェブサイトのほうに再構成させていただいた、みたいな感じなんですけど。
そのどこか和みたいな雰囲気っていうのは、私もなんとなくフィーリングで感じていて。
全然、ダイレクトに和のデザインが入ってるわけではないですよね。意識はされているけれども、日本の伝統的なデザインをそのまま入れてるとか、そういうことではないんですけど。
でも、きちんとヨーロッパの伝統的なデザインでもありますし。
そもそもやっぱり、日本人である早苗さんがデザインされて、日本の工場にお願いしているので、「日本製」っていうのは、なかなか日本のドレス業界ではないパターンなのかな、と思うんですが。
早苗さん:
はい。
美保子:
そのあたりからもにじみ出るものっていうのがあるんじゃないかなと。
早苗さん:
本当に自分では意識したことなかったんですけど、ちょっとずつお客様に言われるようになって。
「あ、確かに」みたいな。
あんまりその「和」を意識すると、本当に着物ドレスみたいになっちゃうので。
そういうことではないんですよね。
感じ取れる、なんか香るな、みたいな。
その「香るな」を、まさにウェブサイトでやってくださったっていう感じでした。
これはぜひ、ウェブサイトを見ていただくしかないなっていう感じなんですが。
美保子:
ドレスの生地も日本製なんでしたっけ?
早苗さん:
えっと、イタリア製でもあります。
日本の生地のものもあります。
美保子:
じゃあ、すべてが国産のドレスもあるんですね。
早苗さん:
あります。
美保子:
それは私は聞いたことないですね。
ウェディングドレスでそこまで意識したことがなかった。私も若かったので、見た目で選べばいいやっていうのが、その時は正直ありました。
でもやっぱり、当時はウェブの情報なんてなかったじゃないですか。
というか、私が結婚した時はまだ28だったので、あんまりウェブサイトでチェックするっていうのはまだなかったですね。
その頃は、15年ぐらい前か。スマホもなかったので。
なので、もっと早く知れていれば、そこまでこだわれたのにって思いますね。
今の人はいいなって思ってしまう発言が、ちょっとすみません(笑)。
リニューアルしてから毎日お問合せをいただけるように
美保子:
はい、じゃあサクサクいきましょう。
公開後の変化についてお聞きしたいです。
ウェブサイトを公開して、お客様の反応だとか、スタッフの方、あと早苗さん自身がそのウェブサイトを扱っていて、心理的な面でどうかとか、運用面はどうかとか、変化とか使いやすさみたいな点で教えていただきたいんですけれども。
早苗さん:
まずもう、これはウェブサイトが変わったからだと思ってるんですけど、1月17日に本公開しましたよね。
それまで、お客様のご予約のお問い合わせっていうのも、ちょっと伸び悩みが去年の悩みだったんですけど。
でも、なぜだか、本当にウェブサイト変えてから毎日、最低限はお問い合わせというか、ご予約をいただくようになっていて。
最初はたまたまかなとも思ってたんですけど、今もうほぼ1ヶ月ぐらいですけど、本当に毎日いただくんですよ。
うちの予約担当のスタッフとも言ってたんですけど、多分、ご予約していただく側としては、今までは本当につながりにくかった。
トップページに「お問い合わせはこちらから」って出てましたけど、結局すごくわかりにくかった。
でも今は、皆さま基本スマホで見られてると思うんですけど、まずハンバーガーメニューのところに、何があるかが全部ぱっと見で、感覚的にわかるので、多分そこで離脱されてないんだろうと思うんですよね。
なので、きちんとご予約が増えたっていう、一番欲しい成果がもう入ったっていうところと。
あと、ずっと悩みの一つでもあった英語版。
美保子:
そうですよね。今回のポイントでしたね、リニューアルの。英語版がないっていう。
早苗さん:
そうなんです。
自分としては、英語も使いながら生きている中で、日本にも外国の方はいらっしゃるし、自分としては世界基準でブランドをやっていきたいってずっと思っている中で、日本語だけのサイトって、もはやちょっと恥ずかしかったんですよね。
それで英語版も、っていうので今回していただきましたけど。
この間ご報告しましたけど、1件英語でお問い合わせがあって。その後にもう1件いただいて。
美保子:
それは嬉しい!
早苗さん:
そうなんです。
英語版のほうの reservation のお問い合わせをいただいて、実際はご来店もいただいたりして。
とにかく、効果が出るのが早い。
美保子:
でも多分、そのウェブサイトの効果って、結局クライアントさん、お客様が今までどれくらい貯めてきたかなんですよね。
潜在顧客の方を。
それがないと、ウェブサイトって効果を発揮しないんですよ。
それは絶対で。
ただ、どこで離脱してるかっていうと、それこそ最初に言っていただいたように見にくい部分があって、情報がちょっとつかみにくいから途中で諦めちゃったりとか。
今、本当にオンライン上に情報が多いものですから、皆さんやっぱり見やすいほうに行ってしまう。
ロードが早くて、すぐ予約できて、すぐ行ける、みたいなところにどうしても行ってしまうので。
お客様が使いやすいものにするっていうのは、もう第一条件かなと思っていて。
ただ、もちろん使いたいって思っているお客さんがいないと、それは成し得ないので。
なのでそこは、私がどう頑張ってもマーケティング支援させていただいてますけど、やっぱりかなりの部分でクライアントさんに頑張っていただかないと、私にはできないところなんですよね。
早苗さん:
取りこぼしてた部分が本当に大いにあるだろうなって、なんとなく自分でも思ってましたけど、こう、ピンと届いてる感じっていうのを肌で感じてるので、全部嬉しいですね。
nae. ATELIER 英語版サイトも
リニューアルと同時に作成。
リニューアルと同時に作成。
お客様にも、見たいものが見れる、知りたいことが知れる。 なので、納得した上で予約につながる、みたいな。
早苗さん:
パッと見た時のデザイン面もそうですけど、私も見にくいウェブサイトって本当に嫌いで、もう見るのやめるんですけど、自分が伝えたいことが伝わらないっていうもどかしさが、もはやない。
むしろ、論理的な思考でいらっしゃるので、その感じで結論からいけるっていう。
それがすごい気持ちいいんですよね。
なので、きっとお客様にも、見たいものが見れる、知りたいことが知れる。
なので、納得した上で予約につながる、みたいな。
その動線がすごくクリアなのが、とにかく気持ちがいいです。
美保子:
ありがとうございます。
結構、ドレスの型数が多かったのかなと思っていて。
インスタをメインにされてますけれども、メインインスタだとやっぱりドレスの雰囲気はわかっても、実際のディテールがつかみにくい。
どのドレスがどのドレスなのかっていうのも、やっぱりぱっと見だとわかりにくいなと思うので。
最終的にウェブサイトに行って決断される方が多いと思うんですよね。
そうなった時に、どういうふうに見やすく回遊していただけるか。
形で探していただきやすいかどうかとか、ドレスのディテールが見やすいかどうかっていうのがすごくポイントになってくるかなと思うので、そこをこだわって今回はデザインさせていただきました。
早苗さん:
それもですね、ご来店の前に必ずお答えいただくカウンセリングシートっていうのをご用意してるんですけど、ウェブサイト変えてからは、今までは多分、一生懸命インスタを見てくださった方だけが「希望のドレス」というところにドレス名を書かれてたんですけど、ウェブを変えてからは品番で書かれる方が結構増えて。
美保子:
ああ、なるほど。品番で。
見やすくなったんだろうな。きちんと、それが何であるって認識していただけた上でご来店されてるんだろうなっていう。
早苗さん:
そういう変化もあります。
でもやっぱり使いこなされてるんですね、そのあたり。
類似のドレスとかも、きっと見てくださってると思います。
美保子:
それはむしろありがたいですね。しっかり読み込もうというご意思を感じられるというか。
品番を言ってくださるって、やっぱり思いやりですよね。
それが一番、ショップさんにとってもわかりやすいんじゃないかって思われてると思うので、ありがたいです。
ドレスをシルエット毎に見れたり、
ドレス個別ページに似たタイプのドレスのレコメンドを表示する機能をつけました。
ドレス個別ページに似たタイプのドレスのレコメンドを表示する機能をつけました。
Webをわからない者としては、プロにお願いするなら、最終的には全部お任せするのが正解
美保子:
いろんな変化があった。ありがとうございます。
でも、これからもどんどん改善していけたらなと。改善ポイントがあると思うので。
今、一旦クリアになって、ある意味ゼロから始められるかなと思うので、今後もいろいろご意見いただければなと。ありがとうございます。
じゃあ、早苗さんから最後のインタビュー質問をお願いしたいんですけれども。
今回、半年〜1年近く一緒にお仕事させていただいて、もしデザインスタジオmをご紹介いただけるのであれば、どういう方に向いている、どういう会社さんが向いてるな、もしくはこういう会社さんはやめといたほうがいい、みたいなのって何かありますでしょうか。
早苗さん:
はい、それちょっと考えてみるとですね。
まず、リコメンドしたい方って、特定できにくかったんですよ。
っていうのも、今のDesign studio M.さんのホームページも拝見してたんですけど、実例として作ってるジャンルも多岐にわたるじゃないですか。(以前のデザインのサイトを見られてのご意見)
なので、結構どのジャンルもいけちゃうなっていうのと。
あとは、具体的なイメージをもし持ってなかったとしても、すごいふわっとした感じだとしても、美穂子さんの読み解き力と思考の整理力と論理的能力がすごい高いので、結局導いてくださるんですよ。
だから、「ふわーっとなんか変えたいんです」だとしても、多分そこを分解してヒアリングしてくださるので、それでも全然いけちゃうなとか。
「こっちとこっち、どっちがいいですか?」ってなった時に選びきらなかったとしても、きちんとそこに補足の言葉を入れてくださる。
もしくは「これ」って言った時に、「じゃあこれだったらこういうデメリットもありますね」とか、メリットだけじゃなくてデメリットも言ってくださるので。
結局、作りたい像がはっきり見えてなくてもいけちゃう。
だから、結構誰にでも勧められるなぁって思うんですよね。
逆に、どういう方だったら合わないんだろうって、そっちを考えてみたんですけど、これも難しいなと思いながら。 私と美穂子さんがすごい似てるので、私も自分自身で「すっごいドンピシャ合った」って思ってるので、合わない人をなかなか見つけづらかったんですけど。
逆に、どういう方だったら合わないんだろうって、そっちを考えてみたんですけど、これも難しいなと思いながら。 私と美穂子さんがすごい似てるので、私も自分自身で「すっごいドンピシャ合った」って思ってるので、合わない人をなかなか見つけづらかったんですけど。
それこそ、私のことをよく知っているうちのスタッフに聞いてみたんです。
そうすると、「人の意見を受け入れるのが難しい人」。
「もう私はこれがやりたいんです。だからこれだけを作ってください。これ以外は嫌です」みたいな方にとっては、向いてないというか、違うところにお願いされたほうが、結局自我が満たされるというか、そんな感じはしました。
ウェブサイトも、やっぱり餅は餅屋なので。
Webをわからない者としては、プロにお願いするなら、最終的には全部お任せするのが正解だと思ってるんですよ。
だから、自分がこうしたいんですみたいなものって、絶対正解じゃないと思うんですね、私は。
なので、そういうものづくりを一緒にやれない方っていうのは、向いてはないんじゃなかろうかと。
美保子:
なるほど。ありがとうございます。
それはちょっと、もったいないと思います。
私、正直言うと、それは私もちょっと感じていた部分があって。
そういうお客様ってそんなにはいらっしゃらないんですけど、やっぱり「どうしてもこれがやりたい」「これしかやりたくないです」みたいな方も、いないことはないのかな。
たとえば「絶対Wixで作ってください」とか、「お金はもう絶対かけたくないです」とか。
個人的にちょっと補足で言わせていただくと、おそらく「お金儲けだけしたい」っていう方は、ちょっと合わないかもしれないな、というのは思いました。
ある程度、その哲学じゃないですけど、ビジネスを何のためにやっているかっていうところが、「お金が儲かればとりあえず何でもいいからやってる」みたいなものだと、ちょっと上っ面だけのデザインしかできなくなってしまいますし、ハウツーに頼ってしまうところがあって。
そうなってくると難しいんですね、単純に。
もしかしたら私にとってっていう話かもしれないんですけど、やはりお客さんにどう届けるかっていうベースで考えることができないので、「お客さんからいかに取るか」っていう話になっちゃうじゃないですか。
要は、「こうすると人はお金を払うよね」みたいなのって、やっぱり逆に難しいと思ってるんですよね。
そういうので世の中も溢れてますし。
なので、お力になれないかなって感じですかね。
形は作れるけど、その、力になれるかどうかっていうと、ちょっと私は難しいかなと思うので。
やっぱり、「人を幸せにしたい」と思っている方、そしてそれをビジネスを通して、っていう方がいいかなと思います。
早苗さん:
そうですね。
今、自分でそれ聞いてしっくりしました。
美保子:
そういう方と、私の希望ですけど、そういう方と一緒にお仕事したいなと思います。
早苗さん:
でも、ものを作る、作り上げるっていう喜びを感じられる期間じゃないかと思います。
出来上がるまでのウェブサイトって。
でも、出来上がっても完成じゃないっておっしゃってくださるので。
なので、なんでしょうね。すごい心強い、伴走者っていう感じです。
美保子:
そうですね。
外付けの、なんだろう。
外付けのメモリ……じゃないな。
要は、多分、経営されてると考えることがたくさんあるじゃないですか。
で、さらにウェブサイトとかマーケティングのことを考えるって、多分リソースがないと思うんですよ。
できないことはないのかもしれないですけど、そのリソースは分配したほうがいいんじゃないかなっていう考えですかね。
だから、外付けの何かって思って。
今時、クラウド……じゃないか。
ChatGPT的な……そうでもないですね(笑)。
早苗さん:
ブレーンって言いますもんね、よくね。
美保子:
そうですそうです。
早苗さん:
だから、安心して「これは任せよう」みたいな感じですね。
美保子:
そう言っていただけると名利に尽きます。ありがとうございます。
Special Interview
nae. ATELIER 横畑早苗さん
インタビュー 前半
「自分自身のブランドのサイトなのに、自分自身もどこに何があるか探せない状態だった。」
今回インタビューさせていただいたのは、
nae. ATELIER
オーナー / デザイナー 横畑早苗さん
恵比寿のアトリエで、オリジナルデザインのウェディングドレス・タキシードのレンタル・セミオーダーをされています。