デザインを言語化するとパワフルになる

こんにちは!Webデザイナーの髙田です。

私はWebサイトやロゴなど何かしらのデザインをする時は、必ずしっかりと「言語化」するようにしています。

クライアントさんからヒアリングした、その時の制作対象の事業などについて、サービス内容、コンセプト、ビジョンやミッションなどなどから、デザインの方向性を決めていくわけなのですが、クライアントさんと対峙していく中で感覚的にキャッチするものもたくさんあるんです。
それら全てを合わせてどのようなデザインにするか言語化してクライアントさんにお伝えしています。

ディレクターとしてプロジェクトにジョインしマネージメントをする場合は、クライアントさんはもちろん、デザイナーさんなどその時協業する方たちにもそれを伝えるようにしています。

例えば私のこのWebサイトだとこんな感じ!

Design studio M. のWebサイトのデザインについて

コンセプト:
「そのビジネスのきらめきを、美しい形に。」というコンセプトと、「ビジネスのイメージと世界観を大事にされている方々に分かりやすいサービスと美しいデザインを提供したい」という思い、あとはヨーロッパはブダペスト拠点のデザイン事務所ということで、ヨーロッパのアーティスティックさやスタイリッシュさを世界観に出しつつ繊細で美しいデザインに。
そして、Webデザインの事務所なので、やはり自社のサイトのデザインを参考にクライアント様たちは申し込みをされるため、細部のディテールまでしっかりと気を配った使いやすさと信頼感あるものとしました。
私たちが主役ではなく、クライアントさまが主役。決して主張しすぎないデザインながらも、軸がしっかりとあるイメージに仕上げました。

デザイン:
白をベースにしたスタイリッシュでシンプルなデザインながら、筆記体のロゴと英字の斜めにデザインしたタイトルでアーティスティックさを。制作実績のキャプチャなど色数が多いコンテンツが多めなので、アクセントカラーはネイビーのみに抑えて。囲み枠など装飾部分は細いブラックかネイビーのラインを使用してほどよいアクセントに。スペースをしっかり取りバランスよくデザインすることで、余分な装飾を省き、抜け感を出しました。

配色:
白をベースカラーに、メインカラーは無しです。この配色で、ゴチャつきがちなコンテンツ多めのサイトを綺麗にまとめます。アクセントカラーは少し彩度低めのネイビーで信頼感を出しました。

みなさん、「鼻セレブ」ってご存知ですよね。そう、あの可愛い動物の写真の箱に入った柔らかくってめっちゃ高いティッシュです。
これをネーミングする際に、キーワードをたくさん出して、どんどん言語化していって、最後に残ったのが「鼻セレブ」だったそうです。あの可愛い箱もこの名前のイメージからデザインされてますよね。たくさん言語化したものがあのデザインと名前に凝縮されているのです。

「デザインって、感覚的にするもの」って思ってる方、多いと思います。これはあながち間違ってはいませんが、人間の「感覚」ってとても曖昧でもある。これを形にするために、一旦「言語」に落とす作業をするんです。そうやって「デザインの軸」を作っていく。
そうしてデザインされたものは不思議と、その背景で「言語化した伝えたいこと」が伝わってくるデザインになるんです。

あとは、「ネイビーをアクセントに使うことで信頼感を出します」等のフレーズ。これは「目的化」です。デザインを目的化すること、これもとても大事。なんとなく、みなさんネイビーという色に「信頼感がある」というイメージを持ってると思います。ネイビーといえば制服の色。学校や、パイロットなどの職業の制服だったり。真面目で信頼感ある印象がありますよね。でもこれを「なんとなく」にしておかない。言語化してクライアントさんなどと共有することで、そのデザインに「信頼感」というものが入っている、という共通の認識を持つことができます。こうすることで、またデザインに「軸」ができる。

デザインだったり、ブランドネームを作る時だったり、最終的にアウトプットしたものの背景に、こうやってたくさんの情報を入れておき、関わる人達全員で共通の認識を持っておく。実はこれって、「デザインをパワフルにする」最高の秘訣なんです。

いかがでしたでしょうか、それではまた次のブログで!